通常時計メーカーでは製造終了後7~8年くらいまでしか時計部品を保管していません。定期的にメンテナンスしている時計の場合は、部品の摩耗も少ないのでオーバーホール時に部品交換が必要となる確率は低いのが普通です。しかしメンテナンスを怠っている時計の場合は状況は違ってきます。

歯車の軸などにさしてある油がほとんどなくなった状態で時計を使い続けると、歯車の軸やそのほかの金属部品がどんどんすり減っていきます。金属部品の消耗が激しい場合は、オーバーホールするだけでは精度を出せないことがよくあり、必要な箇所だけ部品を交換することになります。問題はすべての部品が均一にすり減るというわけではないということです。よくすり減る部品というのは当然修理の ときに交換されることが多くなりますので、 いくつかの特定の部品のみがどんどんなくなっていくというわけです。部品の種類によってはオリジナル部品ではなく旋盤で新たに作った部品で対応することも可能ですが、すべての部品を新規作製できるわではありません。また仮に部品の新規作製ができたとしても、ひとつだけ作るということは費用がかなりかかります。

このような状況から考えますと、1960~70年代の時計に関しては「早いうちに修理した方が得」ということが言えるのではないでしょうか。当社では古い機械部品をある程度ストックしていますので、時計の状態が悪くても、部品交換することでなんとかうまく修理できる場合があります。「修理不可能」と言われた時計を何とかして生き返らせたいという方は当社までご相談ください。
ロレックスやオメガをはじめSEIKO、CITIZENなどのオールドモデル(ビンテージ/アンティーク品)の修理もお気軽にご相談下さい。